ビールとの出会い
親友「西口さんがビールを作り出すらしいで」
西口さんは親友が尊敬する職場の上司であり、私も一緒に飲みに行ったことがありました。
今の時代には珍しいくらいの酒好きで、私が西口さんと初めて出会った日は、ふらふらになるまで一緒に飲んだ後、近かった私の実家に泊まりました。
親友伝いに西口さんの話は聞いていましたし、その後も何度か飲みに行きましたが、お酒が好きでまっすぐな人だなという印象でした。
酒好きの西口さんがビールを作り出すとなっては話を聞きたくてたまりません。
私は西口さんを飲みに誘いました。
私「ビールを作るってなんなんですか?1からということですか?」
西口「そうやで、樽にホップを入れて酵母を……」
私「樽?ドンキーコングとかに出てきそうな木の樽ですか?」
西口「いや木ではなくて……」
木ではない樽があるのか?それにホップ?酵母?
西口さんはビール作りについて語ってくれましたが、ビール知識0の私には理解が追いつきませんでした。
とにかくわかったことは西口さんはビール会社に転職をしたわけではなく、自らビール会社を立ち上げ、1からオリジナルのビールを生み出すということです。
私「酒好きの西口さんが作るビールめっちゃおもろいやん」
同時に、自分でやりたいことを見つけ、行動する姿はかっこよく見えました。
対して私は、企業からWebシステム開発の仕事をもらいながらこなすITエンジニアです。
ITエンジニアの仕事は楽しく自分に合ってはいるものの、PC1台さえあれば外に出なくても仕事ができるので私生活も引きこもりがちになります。ひどい時には1ヶ月引きこもり続けるということもありました。
もちろんリモートワークの素晴らしさやメリットもあります。
しかし、今の私は色々な人と出会って話を聞き、議論を交わし、考え方や人生の可能性を広げるということがしたいという思いもあります。
私は人と話をすることが大好きで、営業の仕事をしてみたいという思いも昔からあったので、西口さんに営業をやらせてほしいとお願いしました。
二つ返事でOKをもらい営業デビューをしました。
ビール事業に携わって間もないですが、既に各方面のプロの方々数人と関わってきました。
初心者の私に対しても、1を聞くと10のことを教えてくれるような優しく熱意のある方々です。
その素材を求めているなら◯◯さんを訪ねて聞いてみると良い、この素材は珍しいため特殊ルートに強い◯◯さんを訪ねてみると良いなど、ビール事業をやっていなければ教えてくれないような情報も教えてくださり、まるでRPGやアニメの世界に入り冒険をしているような感覚です。
周りを見渡せば1つや2つの仕事で人生を終わらせる人が多いように思います。
IT業界に入った人はそのままITで終わり、他の業種に移ったとしてもそこで終わり。
例えばお酒だとビール、ウイスキー、焼酎、日本酒、ワインなど複数のジャンルを経験して、自分に合ったものを選んでいくと思います。
仕事だけは明らかに複数の業種を経験している人は少ないように思いますが、周りに感化されず、他の業界にも挑戦して可能性や幅を広げていきたいです。
私は1からビールの勉強を始めたところですので、初心者の方にとってもわかりやすく知識を伝えていきますし、ITとビールの仕事を通して感じた自分の経験も共有していきます。
ビールを味わうだけにとどまらず、ビールを通して皆様の仕事や人生がより豊かになりましたら幸いです。